自動車保険を契約されているあなた
事故を起こしたら、自動車保険を使いますか?
は?そのために自動車保険入ってんだよ、当たり前じゃないか!
ですよね~失礼しました。。
自動車保険を使うって言い方が少しあいまいなので、もう少しわかりやすく言うと
自動車保険で相手に保険金を支払いますか?
いやいや、そのための自動車保険でしょ、当たり前だよ、何度も言わせるなって!
ですよね~またまた失礼しました。。
でも、最近は自動車保険に入っていても、契約者が自腹で払われるケースが増えています。
どういうこと???
ご説明します。
軽微な物損事故で、相手に支払うべき金額が5万円だとします。
これ、自動車保険を使用して、保険で払いますか?自腹切りますか?
ケースバイケースですが、どちらも正しいです。
しかし、最近は、5万円なら自腹で払うほうがお得な場合が多いです。
なんだ、それは?
ですよね。。
保険金を支払った場合、自動車保険の等級が下がってしまいます。
純新規契約は6等級から始まって、1年間無事故なら等級がひとつずつ上がっていき、20等級まで行きます。
その等級に応じて割引率が変わりますが、等級が上がるにつれ、だんだん割引率が高くなります。
しかし、保険を使用すると、等級が下がり、割引率が低くなります。
事故の種類によって、3等級または1等級下がります。
ですので、おおまかですが、3年間または1年間保険料が現状より高くなってしまいます。
近年等級制度が変わり、昔に比べて、保険料の上がり方が激しくなっています。
これでより公平な自動車保険制度に近づきました。
わかりやすく説明すると、例えば、13等級の人って、大きく分けてふたとおり存在します。
1年間無事故で保険を使用せず、12等級から13等級へ上がった方。
事故で保険を使用して、16等級から13等級へ下がった方。
以前は、同じ13等級なら、割引率が同じだったんです。
ここで、無事故の人と事故ありの人が同じ割引率なんて、不公平だよ!って声が上がっていたんです。
今までは、事故を起こさない人の保険料で事故を起こした人が支払う保険金をまかなっていたんです。
ですので、不公平感を無くすために、同じ等級でも、事故なしの人より事故ありの人の保険料を高くする制度に変わりました。
この制度が理解できたところで、先ほどの話に戻ります。
5万円保険で払うか自腹切るか。。
わたしのお客様にはシミュレーションを行い、保険を使用したほうが得か、自腹切るのが得か、
一緒に考えて判断してもらってます。
むこう3年間高くなる保険料と5万円を比べて、5万円より保険料が高くなるなら、自腹を切るし、
高くなる保険料が5万円以下であれば、保険を使用する、って感じですね。
この検証は必ずする必要があります。
検証せずに保険を使用したら、更新後の保険料にびっくりしてしまいますよ。
ほんとに、
ええええええーーーーっ!?
って、言うくらい保険料上がりますからね。。
ちなみに、保険を使用するか、しないかは、賠償金額が決まった、最後の最後で大丈夫です。
こちらに過失があり、賠償責任があれば、自腹切るからって、保険会社が示談交渉をしないことはありません。
あと、ネット系の自動車保険の場合は、意思の疎通を密にして、そのことを担当者にはじめから伝えていたほうがいいです。
保険使用の有無について、シミュレーションして親切に解説してくれる担当者ばかりとは限らないからです。
以前の保険会社で、契約者に保険使用の意思を確かめずに、賠償金が2万円なのに保険使用されて、
保険料が3年間で、33万円上がってしまった方もいらっしゃいました。
保険会社に示談交渉してもらったら、必ず保険を使用しないといけない、とか
賠償責任があるのに保険使用しないからといって、自分で示談交渉する、とかされないほうがよいですよ。
ただし、初めの段階では、保険会社の担当者に保険を使用するつもりはありません、とは言わないほうがいいです。
保険金請求の意思がないのに、示談交渉を勝手に進めることはできないからです。
保険会社は、保険金請求の意思表示をする保険金請求書に契約者の署名や捺印がないと、保険金を支払うことができません。
自動車保険の場合、最近は請求書や示談書省略が多いですけどね。
勝手に示談交渉して、相手方に○○円払いますって、言ったのに、
契約者は保険金請求の意思がなかったら、支払えないので、保険会社は相手にも謝罪しないといけません。
お客様のなかには、交渉事が得意で自信を持ってらっしゃる方がいます。
保険会社が交渉するより自分でしたほうが賠償金を安く抑えることができる、と言われます。
そういう方は、ご自分で示談交渉をなさいますから。
もちろん、ご自分で示談交渉をして、保険会社が妥当と考える金額を超えるような場合は
保険金を請求しても、保険会社が妥当と判断する保険金しか支払われませんから、それを超えた分は自腹です。
いずれにしても、そんなつもりじゃなかった、と後で後悔しないように代理店や担当者とよく打ち合わせをすることが大事です。