現代においては、どこの職場でも産休は珍しい事でもなく
当然に行われるべきだと、認識されています。
一方で、現場で働いている職員のなかには、
産休による欠員の分の仕事まで背負わされ、
過酷な労働環境にさらされることで、
心身ともに疲弊する方が後を絶ちません。
そのような同僚から、
「ムカつく」「ウザい」等の陰口を言われ職場復帰もままならない
って、ママさんも大勢いらっしゃいます。
職場を離れたくないママさんのなかには、同僚に迷惑をかけたくない
という理由で、産休を取らない方もいらっしゃるようです。
悩ましい問題ですが考えてみましょう。
産休を取ることは図々しいのか
世間一般常識からすると、
図々しいことではない、というのが答えですね。
産前の6週間、産後の8週間は、産前産後休業として
労働基準法で定められた労働者の権利ですからね。
そんなことは、誰でもわかっていることですから
議論の余地はないんですが、実際のところで
会社から、それは困るよとか、もっと早く復帰してくれないか
などと言われた時、労働基準法がどうとか、会社に言うことが出来る人がいるでしょうか。
おそらくほとんどいないでしょう。
正論は、そんなことを言う会社に問題が有る、となります。
ネット上の意見でも、大勢の人がそう言っています。
つまり、法律上も産休は労働者の権利として定められているし、
会社は、制度を充実させて、産休で欠員が出たときに備えて、
他のスタッフに負担がかからないように対策を施しておくべきだ、ということです。
対策がしっかり出来ていない会社にお勤めで
頑張って仕事をしている方からすると、責任感があるので、
「こんな人手不足の状況で、産休を取るなど図々しい」と感じるんでしょうね。
わたしも取引先の担当者が産休で休まれて、
他の方と打合せをするようになったことが何度か有ります。
引き継ぎが出来ていたら、特に支障はないのですが、
引き継ぎが出来ていなかったら、また初めから打合せをしないといけないので
二度手間になり、時間のロスだな、って思ったことが有ります。
仕事が出来る方と組んだらスムーズに仕事が出来るんで
産休を取られても、なんとも思いませんが、
引き継ぎもできないような仕事が出来ない方が産休を取られたら
ちゃんと仕事もしないで、勝手に産休取って、図々しいな、って思いますね。
産休を取る人になぜ、ムカついたり、ウザいと思うんでしょうか
これには、もっと人間の本性に係る深い問題が関係しているのではないかと思います。
あなたは、他人の幸せを素直に喜ぶことが出来ますか?
友人が高級バッグを買った、高級車を買った、金持ちと結婚した、
毎月海外旅行している、美男や美女とおいしい食事をした
盛大な誕生パーティをしてもらった
遊びが忙しくて、リア充しまくってます
そんな様子を、twitterやインスタに上げてるのをみて、どう思います?
あなたも嬉しいですか?喜べますか?
他人の幸せを素直に喜べる人はほとんどいないそうです。
それが、人間として、正常な感情なんだとか。。
というか、他人の喜びや悲しみなどの感情に対して、
人間は少しの感情しか感じないようになっているそうです。
いちいち大げさに反応していたら、体が持たないからなんですって。
だから、他人のおめでたに対しても、素直に喜べないし、
それによって、自分にしわ寄せが来ることは、自分に関する事なので
素直にムカつくんではないでしょうか。
まとめ
産休は労働者の当然の権利ですので、遠慮する必要はありません。
会社は、欠員の穴を埋める対策をし、他のスタッフに負担が生じないように
努力をして、より良い職場環境を作る必要が有ります。
労働者は経営者ではありませんので、迷惑がかかるとか、
考える必要はありませんが、休む間、関係者がスムーズに仕事ができるように
引き継ぎ等の業務を確実にしておいてほしいものです。
そうしておけば、図々しいなどと言われることはないと思います。
また、人間は、生物学的に他人の感情に過剰反応しないようになっているそうです。
他人のおめでたという喜びの感情を、自分も同じレベルで喜ぶことはありません。
喜びはないのに、会社が対策をせずに
他人の産休で負担を強いられることになると、単純に、「ウザい」「ムカつく」と思ってしまうのでしょう。
産休を取る人、会社、同僚
その三者の相互理解を深めるために、社会全体の議論がまだまだ必要ですね。