今日は、よくお問い合わせのある自転車保険について、お話します。
あなたは、なぜ自転車保険が必要なのでしょうか。
昨今、自転車の交通事故が社会問題化していますよね。
確かに、わたしのところに事故の連絡を日々いただいておりますが、相手が自転車ってことも結構あります。
昔は、自動車と自転車が衝突した事故については、ほとんどの場合自転車を被害者として、賠償をしていました。
しかしながら、5~6年ほど前からは、自転車についても相応の過失を厳しく追及する流れとなっています。
これは、自転車が絡む交通事故による民事訴訟が増え、裁判所の判例が体系化されるようになったためだと思われます。
先日、わたしのお客様のお車が自転車との衝突事故に遭いました。
自転車とその運転者を跳ね上げ、フロントガラスも割れてしまいました。
損害は、フロントガラス、ボンネット、グリル、ライト等広範囲にわたりました。
修理金額は80万円ほどでした。
お客様は一般条件の車両保険をご契約いただいていたので、その車両保険で修理をされました。
保険会社は事故の調査をし、自転車にも判例から4割の過失があると認定しました。
本案件は、保険会社の求償コーナーへと送られました。
求償コーナーとは、保険会社が相手の過失分を立て替えて払った分を相手に請求する専門の部署です。
今回の場合は、80万円の4割分の32万円を相手へ請求するためです。
自転車の方は、自転車保険や賠償責任保険に未加入でした。よって、自腹で弁済されたようです。
これぐらいの賠償金なら何とかなるでしょうが、歩行者と衝突して死亡させでもしたら、
数千万円から数億円の賠償となります。そんな事例は実際に起こっています。
はじめに戻りますが、自転車保険に入る目的は、第一には賠償を保険で賄うためです。
最近の自転車保険はだいたい示談交渉つきですから、交渉も保険会社がやってくれます。
保険料も補償内容で差がありますが、年間4,000円前後で契約できます。
ただ、各保険会社の商品によって、2,000~20,000円くらいの開きがあります。
なぜだと思いますか?
実は、自転車保険というのは、先ほどの賠償責任保険と傷害保険がセットになっているんです。
つまり事故で自転車の運転者が死亡したり怪我をして入通院をしたときの補償が付いているんです。
その傷害保険の補償内容の差が保険料の差となっています。
保険会社的には、保険料単価を上げないと、赤字となり商品を継続して売っていけなくなるので
セット販売で単価を上げて自転車保険として売っているのです。
しかしながら、怪我の補償はほかにも生命保険等で契約を持っているから、
わざわざお金を払ってまで不要な補償を買いたくないって方もいるはずです。
そうですよね~ 不要な物には1円も払いたくないというのが人情です。
ではどうすればよいか?自転車乗車中に事故を起こした時、その賠償部分だけを補償する保険に入ればいいんです。
自動車保険を契約されている方なら、特約で個人賠償責任保険が付けられる場合があります。
年間1,600円前後です。
代理店さんや保険会社に問い合わせてみてください。
ですが、その前に、もしかしたらあなたが知らない間に契約しているかもしれません。
そんな馬鹿な、って思われるかもしれませんが、よくあることです。
一番多いのは、火災保険を契約した時にそのなかに特約として付いていることが多いです。
もしもあなたが賃貸住宅にお住まいで、火災保険の契約をしているのであれば、100%付いています。
どうして火災保険に?って思いますでしょうね。
賃貸住宅では、誤って、水漏れさせちゃった、ものを階下に落として人に当たった。ガス爆発させてしまった
などの事故を起こしたときのために、個人賠償責任保険をセットした火災保険を契約する事を必須としているからです。
火災保険の賠償責任保険も住宅に関わることだけでなく、自転車事故や日常生活の賠償責任を補償する事が出来るのです。
あとは、ゴルファー保険にも必ず付いています。傷害保険にも特約で付けている可能性があります。
それと、学校から入学時などに何か保険に入られていたら、その中に入っていることも多いです。
もうひとつ、気づきにくいですが、クレジットカードに付いていることがあります。要確認です。
補償を受けられる方は、契約をした本人と配偶者、それらの同居の親族、それらの別居の未婚の子です。
年間1,600円前後の低廉な保険料にもかかわらず、ご家族全員が補償を受けれます。
一人につき1,600円ではなくて、ご家族様が何人いても全員でこの保険料ですよ。
補償範囲も広いですので、契約があるかまず確認して、なければすぐに手続きされることをお薦めします。