初めまして!
こーと申します。
今日からこのブログで
日常の気になるあれやこれを発信していきます。
簡単なプロフィールを運営者情報に載せていますので、よかったらご覧ください。
早速ですが、最近の気になることと言えば、危険運転の話題ですね。
あおり運転、幅寄せ、急な割り込み等の危険運転は、昔からあったんですが、
先日の東名高速道路の痛ましい事故から一気に取り上げられるようになりましたね。
私は、保険代理業の仕事をしておりますので、仕事柄毎日事故対応をしています。
ですので、危険運転がもとでの事故も何度となく見てきております。
今回の東名高速道路の事故について、刑事事件の側面は報道されている通りでしょうが
民事賠償の側面を私なりに考察してみます。
二人の方が亡くなっていますので、被害者の方に多額の賠償がなされるかと思います。
あなたもご存じかと思いますが、一般的な追突は追突した車に100%の賠償義務があります。
ですが、今回の場合は一般的な追突には当てはまらない事例です。
それは、高速道路での異常な駐停車による事故だからです。
まず故障の車が高速道路の本線上で路肩への退避措置ができるにもかかわらずそのまま停車することがあります。
この場合、過去の判例では、停車していた車にも相当な過失があるとしています。
具体的には、追突された側にも40%ほどの過失を取っています。
本線上の走行車線でも追い越し車線でも同じ割合です。
故障等のやむを得ない理由で適切な方法で路肩に駐停車していたにもかかわらず追突された場合は過失0です。
今回の場合は、容疑者に、後続車から追突されてもかまわないという未必の故意がないとしても
誰が考えても追突されることが容易に想像できるので、少なくとも重過失認定されるでしょうね。
そうすると、過失割合の修正がなされ、容疑者側に10~20%の過失が上乗せされ
50~60%もの過失を取られる可能性があります。
亡くなられた方の車は強制的に容疑者によって停車させられていますので、
トラックのほうへ賠償を負う可能性は0かあったとしてもきわめて低い割合かと思われます。
ですので、被害者遺族側へは事故を起こしたトラック側とその事故を誘因した容疑者側が
共同不法行為により共同で賠償を行っていく形となるでしょう。
今回実際の賠償の進め方としては、何通りかの方法が考えられますが
わかりやすいのは、追突したトラック側の任意保険で全額を賠償し、のちに
容疑者側の任意保険または容疑者自身に求償という形で請求し回収する方法かと思います。
しかしながら追突された側(容疑者側)の過失が大きいとして、トラック側の任意保険の対応が滞る可能性もあります。
その場合容疑者の任意保険で対応できればするでしょうが、できない、または無保険ということもあり得ます。
あと考えられるとしたら、亡くなられた方の任意保険契約が車外での人身傷害保険特約付きであれば
ご自分の保険で上限保険金額までは補償されます。
人身傷害保険やその特約って、普段気にされる方はほとんどいらっしゃいませんが、
わずかな保険料の差ですので、内容は確認されておいたほうがいいですよ。
今回の事故は、複雑な案件ですので、誰がどのような過失割合となるか、保険会社によっても判断が分かれるかもしれません。
いずれにしても、民事裁判となりますので、司法が判断することになりそうです。
それにしても目の前でご両親を失われたお嬢さんのことを思うと、いたたまれない気持ちでいっぱいです。
こんな悲劇が二度と起きないことを祈ります。
飲酒運転については、犯罪意識がだいぶ浸透し少なくはなって来ているようですが
危険運転についても今回の事件を機に世の中の意識が変わり、危険運転を犯罪と認識して
許さないという風潮が高まるよう啓発を行っていく必要がありますね。
私もハンドルを握るとき、今回の事件を忘れることなく思いやりのある運転を心がけたいと思います。
あおり運転等の危険運転について、警察庁が全国の警察に徹底した取り締まりをするように通達していますね。
また、あおり運転は悪質な場合、単なる道交法違反でなく、暴行罪を適用することや、それがもとでの死傷事故は
より罰則が重い危険運転致死傷罪での立件を視野に入れるようです。
被害者にとっては、当たり前のことだと思いますし、厳罰化は時代の要請でもあります。
かつて、飲酒運転が問題となり、それに伴って、飲酒事故や違反は厳罰化され減少することになりましたから。
また、刑事罰だけでなく、行政処分も強化されますね。
傷害や脅迫をするような運転者は、著しく交通の危険を生じさせる恐れがありますから、そのような危険性帯有者にたいしては
交通違反のによる累積点数がなくとも、最長180日間の免許停止処分にできる道交法の規定を積極的に適用するようにとのことです。
こんな道交法の規定があったんですね。
いずれにしても、飲酒運転同様、社会の目を厳しくし、みんなで監視していくことが危険運転の予防策となるのではないでしょうか。