原田知世×田中圭 W主演の日曜ドラマ、
『あなたの番です』主題歌
となっているAimer (エメ)の
「STAND-ALONE」
(スタンドアローン、和訳:ひとりで立つということ)について。
今回は「STAND-ALONE」の歌詞の意味を
小説風に解説します。
曲名の和訳である
「ひとりで立つということ」とは一体
どんなことを意味しているのでしょうか。
ぜひPV (YouTube動画)もご覧になって
理解を深めてみてくださいね。
それでは、さっそく見ていきます。
Aimer「STAND-ALONE」歌詞
STAND-ALONE (作曲:飛内将大 / 作詞︰aimerrhythm)
さよならって 君が叫んでる
さよならって 今も叫んでる
間違いだらけでも
そのドアを開ければいいと
何も変われないなら
悲しい歌 ずっと歌ってもいいの?STAND-ALONE 歪んだ世界で
STAND-ALONE 描いた世界へ
Bye-bye
窓辺に月灯りも 届かない場所
何もかも 投げ出して
暗闇に浮かぶ 星になりたい夜そうでしょう
Aimer「STAND-ALONE」歌詞の意味を小説風に解説
あるところに
一人の少女がいました。
彼女には
この世にたったひとり
信用できる人がいました。
ある日、
少女は
「変わりたい。
変わりたい。
『変わりたい』って言い続けてるけど、
変われない」
そう呟きました。
それを聞いたその人は、
「本当に変わりたいの?
どうなりたいの?
変わりたいのに、なんで同じ場所にいるの?」
と言いました。
少女は、
「同じ場所にいなきゃ、
私の成長は誰にも気づかれない」
「誰かに気づかれることって意味ある?」
「じゃあ、私が気づかなくても、気づいても、
悲しくも、嬉しくもないの?」
「悲しいことはないよ」
少女はその言葉が理解できませんでした。
いい返そうにも、言い返せませんでした。
そんな時、
その人は忽然と姿を消しました。
「さよなら」
という言葉を残して。
それを見た少女は、
今後の将来に静かに涙を流し、
一通り泣くと、
どう生きていくかを考え始めました。
誰も信用できないこの世界で、
どうやって生き抜くか。
少女は
考えられるすべての知識を持って
これから人生の中で起こるかもしれないことを
想像し、それらに備えました。
時に、少女は
すれ違う人々に、
あの子は凄いんだ、なんでも出来るんだ
、と囁かれました。
けれど、少女はそのような言葉では
満たされることはありませんでした。
少女はいつも
日が暮れて、ベッドに入り目を瞑ると、
「さよなら」と、
大きなため息と吐き捨てるように響く声、
ドアを開けて出ていくその人が
まぶたの裏に浮かびました。
そして、少女はいつも答えるのです。
「ありがとう」と。
Aimer「STAND-ALONE」ひとりで立つということ
この曲の題名、
STAND-ALONE
日本語に直訳すと
「ひとりで立っている」。
ひとりで立つとは、どう意味なのでしょうか。
その人は、決して、
「変わりたい」とだけ言って変わろうとしない少女に
愛想を尽かした訳ではありません。
その人は、
彼女に何が必要なのか、
教えたかったのです。
助け合いながら生きていく、
この人間社会には、
人に褒められることは、
とても重要であり、
その数が多いほどに、
その人の価値が上がるように思われます。
しかし、
その人は彼女に言いたかった。
人に認められなければ得られないものはない、
という事を。
それは「1人」でも得られるという事を。
少女は何気ない毎日を過ごす事が
価値の低いものだと思い、
「変わりたい」と嘆いきました。
少女が変わりたいのは、
誰かに認められたいためだった。
成長を認めてもらうには、
成長前の自分を
知っている人たちでなければならない。
そう思った少女は、
いつまでも同じ場所にいようとしました。
数年少女を見ていたその人は、
無理に自分の考えを
押し付けることは出来ないと思い、
少女が唯一信じる自分が去る事で、
少女を今までと違う
新しい世界に送り込んだのです。
そして、少女は新しい世界で、
自分の描いていた自立した人間に成長します。
いざ、自立した時、少女は他人の声など
興味も湧きませんでした。
いくら、他人が褒めようと、
自分の満足できないことには
いつまでも満足できない。
今まで通り変わりたいと思い続ければ、
思い続けられる。
全て自分が満足できるかどうかにかかっている
ということに気づかされました。
そして、誰しもが満足した状態の世界に
生きたいと思うことが
できるようになりました。
それが歌詞の中の
窓辺に月灯りも 届かない場所
何もかも 投げ出して
暗闇に浮かぶ 星になりたい夜
なのです。
特別なスポットライトが
当たっている訳ではない。
暗闇の中にいる、
無数の自分で輝きを放つ人たち。
誰かに照らされるわけでもなく、
自ら輝り、色をもつ人々。
私たちもビルの光に消されて、
自分が輝いてる事を忘れる事なく、
暗闇の中で個々を主張していきましょう。
-Author by tomlenaJM-