氷川きよしが両A面シングル
『大丈夫/最上の船頭』をリリースします。
2曲目に収録されている新曲
「最上の船頭」(もがみのせんどう)について。
今回は「最上の船頭」の
歌詞の意味を考察し解説します。
「最上の船頭」の歌詞の意味については、
親しみやすくするために
主人公の言葉や気持ちを
代弁する形をとっています。
若い男女の行く末やいかに。。
それでは、さっそく見ていきましょう。
氷川きよし「最上の船頭」歌詞
最上の船頭 作詩 松岡弘一
作曲 水森英夫 編曲 伊戸のりお船が出るぞ
船頭さんが呼んでいる
五月雨 はやい 最上川
うしろ気にする ふたりづれ
慌てて乗り込み 揺れる船
おせん十六 やすけは二十
追っ手がこわい 追っ手がこわい
ふたりです
その船待て
誰かが岸で怒鳴ってる
五月雨 はやい 最上川
両手合わせる ふたりづれ
船頭なにやら 思案顔
おせんは箱入り やすけは手代
すべてを捨てた すべてを捨てた
ふたりです
氷川きよし「最上の船頭」歌詞の意味を解説
五月雨(梅雨)の
合間の空は
うすく曇(くも)っている
雨のしずくが光って
若い草木を鮮やかに見せる
小石まじりのどろ道が
白い足袋を土色に染めた…
着物のすそを濡らして
どろ水がはね返っても
つないだ手を離すことなく
若いふたりは先を急ぐ…
船つき場は
もう 目の前なのに
「船が出るぞー!」
と大きな声がする…
あれは船頭さんが
客を呼ぶ声じゃないのか
「あの船に乗らなければ…」
梅雨の長雨のせいで
最上川の流れは早い…
執拗(しつよう)に
後ろ辺りを気にしながら
ふたりはあわてて
その船に乗り込んだ
水かさの増した川に
浮かぶ船…
人が動けば船は揺れる
地から離れたふたりのように…
船はゆらりゆらりと
揺れている。
おせんは16才
やすけは20才
若いふたりは手に手を取って
やっとここまで逃げて来た
追っ手を恐れて…
追っ手に捕まってしまったら
きっと ふたりは
引き離される…
追っ手に捕まってしまったら
きっと やすけが
ひどい目にあう…
それが何よりも辛い
ふたりなのです。
船は岸を離れて
ようよう先へと進み出した
揺れる船の上
若いふたりはホッと
胸をなでおろす…
けれどもふと振り返った先に
恐れたひとかげを見た
遠くからこちらへ向かう
者達がいる…
なだれ込むように
船つき場へとやって来た
「その船頭待てー!」
と大きな声で怒鳴っている
あれは そう…
おせんの父親だ
大きなお店(たな)のご主人様だ
梅雨の長雨が
最上川の流れを早くしている
どうか おたのみ申します…
どうか このまま
船を進めてくださいと
若いふたりは船頭に
両手を合わせて願います
拝まれた船頭は考える
若いふたりの行く末と…
やっとここまでやって来た
一途で健気(けなげ)な道のりを…
昔かたぎの気のいい船頭
どなり声など聞こえぬフリして
船は先へ先へと進むのでした…。
おせんは大きいお店(たな)の
大事なひとり娘
やすけは たかが
その お店(たな)の手代…
身分の違い 立場の違い
あのままでいたら…
おせんはどこかの身分の高い
お方の元へ嫁がされて
しまっただろう…
許されぬ仲のふたりには
逃げるより他に
添(そ)える道はなかった…
互いだけを求め…
互いだけを信じて…
互いだけを愛した…
他には何もいらないと
故郷も家も仕事もすべて
捨てて来た
捨ててしまった
ふたりなのです…。
最後に
昔は身分の違いや
家柄の違いで…
想い合っていても
結ばれることができない
カップルが
たくさんいたでしょう。
この曲のふたりも
そういうカップルの
ようです。
16才と20才というと
若く感じますが…
昔の年齢で考えると
丁度 適齢期でしょう。
このまま
このふたりが追っ手から
無事に逃げて…
どこかで幸せに
暮らしていってくれる事を
切に願います…笑
ところで…氷川きよしさん
どんどん男っぷりを
あげていきますネ〜
若い時もステキでしたが
今の大人っぽさもいい!
良い年齢の重ね方だと
羨ましく思っている
今日…この頃です!