神山羊(かみやまよう)が2019年04月03日
ファーストミニアルバム
『しあわせなおとな』をリリースします。
神山羊(かみやまよう)さんは
「有機酸」名義で歌い手・ボカロPとしても
広く認知されています。
アルバムに収録されている
新曲「青い棘」について。
今回は「青い棘」の
歌詞の意味を考察し解説します。
「青い棘」の歌詞の意味については、
親しみやすくするために
主人公の言葉や気持ちを
代弁する形をとっています。
MV (YouTube動画) は
歌詞の下に設置しています。
ぜひ歌詞をご覧になって
歌ってみて下さいね。
それでは、さっそく見ていきましょう。
神山羊「青い棘」歌詞
青い棘 昨日そこの本屋で
君が好きだったあの本を
読めもしないのに買ったんだ
痛いよなあ、馬鹿みたいだなあ優しさで目が眩んで
本当の事が言えなくなって
気付けばそんなに苦しくもなくなって熱が出て思い出した
悪いことは全部 冷蔵庫の中へ
こっちへ来て 笑うのさ
部屋の明かりも消さないで
ソファの上で落ちる 夢の中こんなくだらない暮らしを許せないの
私が古くなって、煙になって、
消え交わっている
こんなくだらない暮らしを愛せないの
私が鈍くなって、
いつかを待って、また重なって長い映画の後 忘れた
取る足らない小さな見返りは
できることならずっとこのままで
なんて手放せないままただの一度も素直になれずに
愛されたってどうなるの?
なんて言えやしないし、
嫌に見えないしなあ熱が出て思い出した
悪いことは全部 冷蔵庫の中へ
こっちへ来て 笑うのさ
痛みを怖がることもない
さあ 目を閉じて切る 青い棘こんなくだらない暮らしを許せないの
私が古くなって、煙になって、消え交わっている
こんなくだらない暮らしを愛せないの
私が鈍くなって、
いつかを待って、また重なってこんなくだらない暮らしを許せないの
私が古くなって、
煙になって、消え交わっている
こんなくだらない私を見つけないで
形が歪になって、
轍に沿って、また行き着いて
神山羊「青い棘」歌詞の意味を解説
昨日、近くの本屋で、
君が好きだって言ってたあの本を、
読んだってわかりもしないのに、
買ってみたりしたんだ。
痛すぎだよね。
馬鹿みたいだって、わかってるよ。
君が言った、
「優しいね」って言葉に惑わされて、
本当が言えなくなってどれくらいたったかな?
気づいたら、本当が言えないことが、
そんなに苦しくなくなっていたんだ。
熱っぽくなって、ぼんやりして、
夢うつつでね、思い出しちゃったんだ。
僕さ、傷つきそうなこと全部、
冷蔵庫の中に仕舞ってさ、
笑ってたんだよ。
何もなかったみたいに。
嫌なことは全部、冷蔵庫にしまってさ、
何もなかったみたいに
パタンってドアを閉めれば、
ほら、また笑える。ちゃんと笑える。
そうして僕は、冷蔵庫に背を向けて、
冷蔵庫をもう見たくないから、
部屋の明かりもつけたままで、
ベッドにも行かないで、
ソファに寝っ転がって、
夢の中に行こうと思う。
君が消えたら、何もかもがくだらなくて、
生きてることさえ許せないような気分になる。
枯れ果てて燃やされて、煙になったら、
君と一緒に消えていくことが出来るのかな?
何もかもがくだらない毎日を、
愛することなんて出来やしない。
今の不幸に気づけない、鈍感さがあったら、
いつかを待つことが出来るんだろうか?
能天気に、また重なりあえると、
信じることが出来るんだろうか?
長すぎる映画みたいな恋だったね。
長すぎて、色んなこと、忘れてしまってる。
きっと何もかもが、
取るに足りないことばかりだったんだね。
出来ることなら、ずっとこのままで、なんて、
オチもヤマもない映画なら、
それもありかもね。
そんな駄作だから、手放せないままなんだよ。
本音でぶつかったことなんて、
一度もなかったくせに、
素直になれなかった僕は、
きっと偽物でしかない。
そんなんで、愛されたからって、どうなるの?
なんて言ってみたかったな。
笑っちゃってるから、
嫌そうにもみえないだろうけどね。
熱っぽくなって、ぼんやりして、
夢うつつでね、思い出しちゃったんだ。

僕さ、嫌なこと全部、
冷蔵庫の中に仕舞って、
笑ってたんだよ。何もなかったみたいに。
悪いことは全部、冷蔵庫にしまってさ、
何もなかったみたいに
パタンってドアを閉めれば、
ほら、また笑える。ちゃんと笑える。
冷蔵庫で冷え切った何もかもは、
きっと痛みも感じない。
痛くないから怖くもない。
だから、そっと目を閉じて、
切ってみようよ。さっくりと。
そんな場面に相応しい、
「青い棘」でさ。
さあ、目を閉じて、
幼い棘で、切ってみよう。
何もかもがくだらなくて、
生きてることさえ許せないような気分になる。
枯れ果てて燃やされて、煙になったら、
消えていくことが出来るのかな?
何もかもがくだらない毎日を、
愛することなんて出来やしない。
今の不幸に気づけなかったら、
いつかを待つことが出来るんだろうか?
能天気に、また重なりあえると、
信じることが出来るんだろうか?
何もかもがくだらなくて、
生きてることさえ許せないような気分になる。
枯れ果てて燃やされて、煙になったら、
消えていくことが出来るのかな?
私、消えたい。
どうか、こんな馬鹿な私を見つけないで。
歪んでいるとわかっている、
車輪の後を追いかけて、
道理から外れた場所に、
行き着くことを繰り返す、
くだらないだけの、私なんだから。
出来ることなら、
映画の終わりなんか知らないで、
ずっとあのままでいられたら良かったのかな?
最後に
映画「青い棘」をご存じだろうか?
ドイツのベルリンで実際に起こった事件
「シュテークリッツ校の悲劇」を元にした、
ドイツ映画です。
この事件、2004年制作の映画で
3度目となる映画化で、
その度に、高い評価を得ています。
早熟な知性と哲学的な思考のもと、
破滅していく若者達の、
たった3日間の出来事の映画です。
神山羊の、青く透明な世界観に、
とても良く似合っているような
気がしました。