槇原敬之 (まきはら のりゆき) さんの
「HAPPY DANCE」について。
今回は「HAPPY DANCE」の
歌詞の意味を考察し、
情景を随筆風に書いてみました。
「HAPPY DANCE」の意味を考える
一助となれば幸いです。
またカラオケ練習MV (YouTube動画) を
歌詞の下に設置しています。
ぜひ歌詞をご覧になって歌ってみて下さいね。
それでは、さっそく見ていきましょう。
槇原 敬之「HAPPY DANCE」歌詞
HAPPY DANCE 作詞 槇原 敬之
作曲 槇原 敬之君の答えは もうちゃんとわかってたよ
どんな思いも簡単に口にしたりしなかったから
いつも見慣れたこの公園の夜も
さよならのひと言だけで 何だか違って見える花吹雪のように思い出をばらまいて
蹴散らしながら踊ろう ひとつも残さないように恥ずかしそうに でも少し泣きそうに
手を取り合ってふたりは踊る
今夜は僕等がまた新しい幸せを探し出す 一番最初の日うれしいことがあるたび悪ふざけで
君の腰に手を回して 踊るようなまねをした
君がいなくなるのは寂しいよ
神妙になりかけた僕の足を優しく踏んだフォークダンスの曲は君の番になって
ちょうど終わってしまっただけ でもきっと覚えている恥ずかしそうに でも少し泣きそうに
手を取り合ってふたりは踊る
今夜は僕らがまた新しい幸せを探し出す 一番最初の日ちょっと嫌そうに君が使ったヘルメットと
君を今夜見送る僕に さようならのキスを恥ずかしそうに でも少し泣きそうに
手を取り合ってふたりは踊る
今夜は僕らがまた新しい幸せを探し出す 一番最初の日
歌詞の意味を考え情景を随筆風に書いてみた
ウインドウショッピングをしていた時、
店内に流れたこの曲を聴き、
恥ずかしい話ですが…
急に涙が溢れ、止まりませんでした。
忘れかけていた記憶が鮮やかに蘇りました。
高校1年の秋…
学祭の時に、
共通の先輩を通じて彼と知り合いました。
背が高くて、少し猫背で陽気な男の子。
笑顔がとても印象的でした。
高校1年の学祭以降、
クラスも離れていた事もあり、
彼と顔を合わす事も少なく、
話をする事はありませんでした。
高校2年の春、
クラス替えで彼と隣のクラスになりました。
どことなく、暗い雰囲気の彼…
無理して作ろうとする
笑顔が凄く気になりました。
高校2年の時、生まれて初めて…
彼に告白をしました。
彼には、好きな人が居る事。
彼の好きな人には、彼氏が居る事。
彼の好きな人の彼氏が、彼の親友な事。
彼の好きな人が親友に、片想いをしている時、
相談にのり親友と結び付けた事。
全部、知ったうえで…告白をしました。
彼の事が純粋に“好き”ではなく、
“少しでも彼に近付きたい。
前みたいに笑って欲しい”
その想いからでした。
誰も居ない屋上へ続く階段で、
2人並んで座り降り続く
雨を眺めながら過ごす日々でした。
暗い表情で遠くを見つめる彼の隣で、
胸が張り裂けそうなる私…
気付いた時には、
本気で彼を好きになっていました。
雨が降り続いた梅雨が終わり、
彼に少しずつ笑顔が戻り、
2人で過ごした夏が終わろうとした頃、
突然、彼から別れを告げられました。
傷付けないように、
言葉を選んでいるのが凄く伝わってきた。
自分を悪くみせる事で、
私が受けるダメージを
和らげようと考えたんだね。
その優しさが、かえって私の心を気付けた。
“俺に人を好きになる資格がない。
悪いのは全部、俺やから。
ずっと友達で居て欲しい…
今まで、ありがとう。”
知っていたよ…
まだ、彼女の事が好きな事くらい。
それでも良かった…
彼の傍に居られるのだったら。
新学期が始まり、
学祭に出展する作品の製作に追われる日々、
ぽっかり空いた穴を埋めようと、
夜遅くまで製作に取り組んでいた。
私の通っていた高校では、
文化祭・体育祭・後夜祭と
2日続けて学祭が行われ、
後夜祭では、全校生徒で
フォークダンスを踊る事になっていました。
彼への想いを引きずったまま、
後夜祭を迎えました。
最後に彼とフォークダンスを踊りたい。
これで、彼への想いを諦めよう。
そんな想いを抱きながら
迎えたフォークダンス。
あと少し…もう少しで、彼と。
でも、あたらなかった。
彼の番になって、
ちょうど終わってしまった…
フォークダンス。
凄くショックだった。
その場にしゃがみこんで、
泣き崩れてしまった。
彼の目の前で…
あれから、幾つかの恋をし、
心から愛する人と廻り合い、
結婚し子供も授かり、
幸福な家庭を築きましたが、
この曲を聴くと、
当時の記憶が鮮やかに蘇ります。
恥ずかしそうに
でも少し泣きそうに
手を取り合ってふたりは踊る
今夜は僕等がまた新しい
幸せを探し出す
一番最初の日
あの頃は、まだ幼すぎて…
彼との別れを、前向きに、
2人が“新しい幸せを探し出す一番最初の日”
だと考えられていれば、彼に明るく
笑いかけられていたのかも知れないなぁ…