L’Arc~en~Ciel (ラルク アン シエル) の
「夏の憂鬱 [time to say good-bye] 」について。
今回は「夏の憂鬱 [time to say good-bye] 」の
歌詞の意味を考察し解説します。
フルPV (YouTube動画) と共にぜひ
歌詞をご覧になって歌ってみてくださいね。
それでは、さっそく見ていきましょう。
L’Arc~en~Ciel「夏の憂鬱 [time to say good-bye] 」歌詞
夏の憂鬱 [time to say good-bye] 作詞 hyde
作曲 kenIt’s just time to say good-bye
ah ah time to say good-bye夏の憂鬱に抱かれ眠りを忘れた僕は
揺れる波打ちぎわに瞳うばわれほおづえをつく
君が微笑みかける そよぐ風に吹かれて
そんな過ぎ去った日の幻を追いかけていたまぶしいこの日差しのように鮮やかに僕を照らしていたのに
It’s just time to say good-bye
ah ah time to say good-bye
ゆらめく季節へ告げた
忘れかけてた優しさ連れて 明日へひとり歩いてゆくよ夏の憂鬱は君を見失った 僕にふりつもる…
誰も届かない空を泳ぐあの鳥のように
君は素足のままで残りわずかな夏に消えた果てない時を漂う僕には 今もきっと何かが足りない
It’s just time to say good-bye
ah ah time to say good-bye
あの日の君へと告げた
失くしたままの 扉の鍵を 過去へひとり 探したいから夏の憂鬱…
あぁもう行かなくちゃ 秋が来るから…そして眠りを失した
そして貴方を失した
そしてつばさを失くした
そしてひかりを失くした
すべて愛していたのに
すべて壊れてしまった
あぁ何を信じて歩けばいいの?
僕に降りつもる夏の憂鬱
L’Arc~en~Ciel「夏の憂鬱 [time to say good-bye] 」歌詞の意味を解説
悲しげなメロディーと、
そこに乗せられた切ない歌詞が特徴の
『夏の憂鬱[time to say good-bye]』。
まさに、憂鬱というのはこういった
感情なのかと教えてくれるような1曲です。
主人公は、海の方をじっと見つめていますが、
そこにはそれ以外のものはありません。
彼は、打っては寄せる波の向こう側に、
愛する人を思い浮かべます。
彼が思い描き見ている光景も、
愛する人の姿も、
今は過去となってしまったもの。
愛していた人のことが忘れられず、
過ごした日々の幻を見ているのです。
夏のまぶしい日差しは、彼女が持っていた
温かさや明るさを思い出させます。
夏という季節こそが、
彼に彼女を感じさせてしまうのです。
愛した彼女は空を鳥のように、優雅で気高く、
そしてどこまでも進んでいけるような人。
彼は、そんな彼女をつなぎとめることができなかったようです。
今は過去に思いを馳せる彼も、
いつまでもこのままではいけないと
考えているようです。
変わっていく季節と共に、
愛する人に別れを告げなければいけない、
そんな思いが感じられます。
愛した人が教えてくれた
優しさや温かさを胸に、
1人でまた歩き出す決意をするのです。
別れと共に、彼は心の扉を閉ざして
過去に閉じこもってしまっていました。
今、彼は過去の彼女に別れを告げます。
心の扉の鍵を探し、また自分の足で
明るい世界に踏み出せるようにするためです。
夏が終わり秋が来る前に自分も進みだしたい。
しかし、彼はどうしても
彼女のことを忘れることはできません。
彼女を思い眠ることもできません。
彼女を失った彼は、
羽ばたくこともできず
暗闇の中に放り出されてしまったようです。
こんなに強く愛していたのに、
それでも失ってしまった彼には、
これから歩いてくための道しるべも
光も見つけることができません。
彼は結局、抜け出すことも進むこともできず、
ずっと愛した人の幻に
捕らわれたままになってしまうのです。
最後に
前に進みたい気持ちと、
愛する人を忘れられず
過去に縋ってしまう気持ち。
季節を感じれば、思い出に
浸ってしまいたくなるのもわかりますね。
別れを告げるときが来た。
この曲のキーワードとも言えるこの1文は、
愛した彼女への別れを告げる
決意を示したものだけでなく、
愛した彼女との過去自体、そして、
過去に捕らわれる自分に対しての
言葉でもあるのではないでしょうか。
過去の幻に捕らわれ、
なかなか前に進めない自分に対して
別れを告げたい。
しかしそれは、愛した人を
本当に過去の存在にしてしまうということです。
恋愛の思い出というのは
そんな悲しい一面を持っているのです。